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季節に合わせた養生薬膳 ・・・(29.04.21~)
日々の養生は元々、「古代の人が病気をせずに生き延びるための知恵で、環境と共存する方法」です。ですから食事においても、移り行く季節に合わせた食べ方をすることがとても大切なのです。このシリーズでは、旬の食べ物の効能を知り食品バランスを考えた「二十四節気のレシピ」を紹介していきます。1食のエネルギー量600〜700Kcal、塩分は2〜3g。P(タンパク質)F(脂質)C(炭水化物)バランスに沿ったレシピです。
(紙面の一部を紹介)
 ~執筆者プロフィル~
◇養生薬膳&レシピ分析
竹内 郁子 さん(左) 全日本薬膳食医情報協会薬膳教育認可施設「元気幸房」主宰 国際中医薬膳師 管理栄養士

◇料理レシピ&写真
宮坂 康子 さん(右) ミヤサカ クッキング スタジオ代表 名古屋文理大学健康生活学部フードビジネス学科講師 国際中医薬膳師

  「立夏と小満」(H29.04.21掲載)  「芒種(ぼうしゅ)と夏至(げし)(H29.05.19掲載)
  「小暑と大暑」(H29.06.16掲載)   「立秋と処暑」(H29.07.21掲載)
  「白露と秋分」(H29.08.25掲載)  「寒露と霜降」(H29.09.15掲載)
 「立冬と小雪」(H29.10.20掲載)   


「立冬と小雪」(H29.10.20掲載)
立冬は11月7日から21日まで。木枯らしが吹き木々の葉が落ち、早いところでは初雪の知らせが聞こえてきます。立冬の頃は気温が急に下がり風が吹き、感冒に罹りやすいので、飲食を調養して体の温まる「神仙粥」を作ります。作り方は、一つかみのもち米を湯で煮て適量の玉葱(葱)、生姜を入れ、じっくり煮込んで少量の酢を入れます。小雪は11月22日から12月6日までをいい、雪が降り始める頃。積もるほど降らないことから、小雪と言われたようです。冬は蓄える季節。補益の食材を多めに摂ると良いでしょう。レシピの黒木耳や鶏卵は陰を補うことで肺を潤したり清熱したりします。山芋(長芋)やいんげんは気(エネルギー)を補益し、イワシは益気補血。ほうれん草やしめじ、鶏卵、酒は補血の働きがあります。この時期、腎陰を養う涼性・平性で甘味・酸味の百合・粟・白木耳・牛乳・卵・貝類・枸杞子・黒胡麻、腎陽を養う温性・熱性で辛味・鹹味のニラ・葱・生姜・胡桃・鹿肉・羊肉・なまこ・海老なども摂ると良いでしょう。

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「寒露と霜降」(H29.09.15掲載)
寒露は10月8日から23日までをいい、夜が長くなり露が冷たく感じられる頃。空気が澄んで秋晴れが多くなり、夜空には美しくきれいに輝く月が見られます。霜降は10月24日から11月6日までをいい、朝晩の冷え込みがさらに増し、北国や山里では露が霜に変わり始める頃。いずれも、秋は収める時期なので肉類・魚介類・卵類・茸類・乳製品などの補益類の食材を多めに摂るようにします。レシピにあるピーマンやチンゲン菜は消化器の働きを良くし、ベーコン、じゃが芋、人参、葱、南瓜はエネルギーも補います。秋季の乾燥は体の水分を散耗させるため、滋陰潤燥作用のあるエリンギ、白木耳(シロキクラゲ)、豚肉、牛乳、梨などの果物類がお勧めです。一方、この時期、高脂の魚肉、油、たっぷり砂糖や油脂の入った嗜好品、酒などの高カロリー、高脂肪、高タンパク食品は消化機能を失調させるので、少な目にすることが大切。生姜、ニンニク、ニラ、辣椒、激辛食品なども控えめに。焼く、あぶる、揚げるなどの高温調理も減らします。温性の食物をとろ火で煮たスープは体に優しく、肺の働きを助けます。寒露や霜降の候は冬に備えて、淡白で栄養にかなった飲食を心掛けましょう。

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「白露と秋分」(H29.08.25掲載)
白露は9月7日から22日までをいい、草花に朝露がつく頃という意味です。朝晩比較的涼しくなるので白葱・生姜・豆豉・香菜を感冒予防や治療に用います。しかし、日中はまだ暑く、秋雨前線による長雨や集中豪雨に悩まされます。湿熱が交じって熱気が立ち上がるので、清熱利湿の働きのある白菜・なす・冬瓜・大豆もやし・干ぴょう・レタス・あずき・粟・春雨・海藻類などを摂りましょう。暑くても冷やしすぎないようにし、生ものは減らしてしていきます。秋分は9月23日から10月7日までをいい、昼と夜がほぼ同じ長さとなる日。この日を境に寒さが増していきます。10月4日は仲秋の名月。空気が乾燥し、体の正常な水液が減少して口唇・鼻・のどが乾燥。乾燥性便秘・皮膚乾裂などの症状が出やすくなります。朝粥を食べて腸を潤すと良いでしょう。松の実・葉ねぎ・梨・大豆もやし・百合根・白キクラゲ・乳製品は肺を補益し、風邪も予防。潤す働きのある果物類、他に菊花・さつま芋・胡麻・ほうれん草・オクラ・イカ・貝柱・豚肉・卵・豆類もおすすめ。胃腸を調える働きのある鯛・蓮根・人参・南瓜などもこの時期、摂りたい食材です。

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 「立秋と処暑」(H29.07.21掲載)
立秋は8月8日から22日までをいい、夏に体力が弱った影響で秋口に「中暑=暑気あたり=夏バテ=夏負け」などと呼ばれ、自律神経系の乱れによる症状が現れやすくなります。処暑は8月23日から9月6日までで、この頃までは、熱を和らげ、体を潤すことが大切です。トマト・茄子・冬瓜・百合・人参・筍・ゴーヤ・ナシ・リンゴ・ブドウ・ビワ・カンキツ類・カキ・パイナップルなどの野菜・果物やナツメ・ごま・くこの実・黒クワイ・さつま芋・蜂蜜・豆腐・乳製品など。鴨肉・卵・鶏肉・牛肉・豚肉・ハスの実・山芋・はと麦など、補う働きのある食品も忘れずにとりましょう。収穫の時期なので、芽の出るものは控えめに。辛味はやや少なめに、酸味を多めにとるとよいでしょう。傷んだ体に優しいスープ・粥などの調理法もお勧め。台湾薬膳では、「五一二」と言って五杯一椀即ち、起床後に一杯の飲料水、朝食時に二杯の豆乳、昼食時に一杯のスープを飲み、夕飯時に一椀の粥を摂り、寝る30分前に一杯の牛乳を飲む。「二」は午前・午後、二杯のお茶を飲むことを勧めています。

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 「小暑と大暑」(H29.06.16掲載)
小暑は、梅雨が明け暑さが本格的になる7月7日から22日まで。陽が強くなり、フェーン現象で山から乾いた高温の風が吹き降り、蝉も鳴き始め、蓮の花が咲く頃としています。大暑は7月23日から8月6日までで、一年で最も暑さが厳しく感じられる頃。夕立や台風など夏の雨は激しく降り、暑と湿の気がまとわりついて蒸し暑く食欲も衰えがちです。そんな夏を乗り切るために、きちんと食べて体力をつけたいものです。汗をかくので水分補給は欠かせませんが、冷やしすぎや飲みすぎは要注意。少量ずつ適度に水分補給しつつ、ほてった体を冷やし水液を生む、豆腐・卵・きゅうり・トマト・緑豆もやし・蓮根・ズッキーニ・冬瓜・白菜・まこも・レモン・キウイフルーツ・パイナップル・マンゴー・メロン・牛乳などを摂りましょう。体内の湿気を除き利尿作用のある枝豆・もやし類・はと麦・ふ・豆類・アスパラガス・ウリ類・レタス・茄子・はやとうり・海藻・あゆ・なまず・牛タン・コーヒーもお勧め。レシピの食材は食欲を増し消化機能を高め、解毒し体力を保つよう働きます。酸味や塩から味を多め、苦味は少なめに摂ると良いでしょう。

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 「芒種(ぼうしゅ)と夏至(げし)」(H29.05.19掲載)
稲の穂先にある針のような突起を芒(のぎ)と言います。芒種は稲や麦など穂の出る植物の種をまく頃のことで6月5日から20日までを言い、この頃から、雨空が増えて梅雨の季節になります。夏至は6月21日から7月6日までで、一年で一番昼が長く夜が短くなる頃。気温が上がり暑さは日に日に増していきますが、夏至を過ぎると日照時間は少しずつ短くなっていきます。湿気が多くなり消化器の働きが悪くなるため、体の余分な水分を除き、胃腸を調え、梅雨明けの盛夏に向け血と気(エネルギー)を蓄えることが大切。はと麦・スズキ・そら豆・人参にはそれらの働きがあります。玉ねぎ・ピーマン・二十日大根・木の芽などは気を巡らせ、胃腸の働きを良くします。糸こんにゃくや冬瓜は暑湿に良く、ジャガイモや豚肉で気血を補います。こってりした脂肉、甘くてねっとりしたものは、体内の湿を増やすので控えめに。暑さが加わると冷たいものを摂りがちですが、この時期は胃腸を冷やしすぎないようにし、酸味を多く、苦味は控えめにすると良いでしょう。浮腫みやすい方は、はと麦ご飯・はと麦茶を常用しましょう。

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 「立夏と小満」(H29.04.21掲載)
今回は二十四節気を、立夏と小満、芒種と夏至、小暑と大暑、立秋と処暑、白露と秋分、寒露と霜降、立冬と小雪、大雪と冬至、小寒と大寒、立春と雨水、啓蟄と春分、清明と穀雨の12に分けて取り上げていきます。今年の立夏は5月5日から20日までで、暦の上では夏になります。「もうすぐ夏がやってくる」という気配を感じられる頃を指します。春分と夏至の中間にあたり、1年で一番過ごしやすい季節です。小満は5月21日から6月5日までをいい、あらゆる生命が次第に成長して、天地に満ちていく時期を指します。これらの時期は春の気が終わって、爽快な夏の気となって立ち始めます。生長の夏に向けて十分な血と気(エネルギー)を補うためにカツオは最適な食材です。高たん白質・低脂肪で血合いの部分にはビタミンA・B1・B2・B12・D・鉄分などが多く、栄養価の高さはレバー並みと言われます。豚ハツもたんぱく質・鉄分が多く、亜鉛・リンも多く含み血を増やす働きがあり、人参も養血作用があります。

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