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YouNet 「NIE」シリーズ (5)・・・(220619掲載)

~教育界との二人三脚で推進~
中日新聞NIE事務局
服 部  賢
新聞活用教育を進めるNIE(Newspapar in Education)の歴史と現状について触れましょう。発祥地はアメリカです。1930年代に、篤志家が新聞を買い切り、まとめて学校に寄贈するスタイルでした。当初はNIC(Newspaper in Class)と呼ばれ、後に「Class=教室」から「Education=教育」の「E」に変わりました。日本で公式に認知されたのは、1985年の日本新聞協会主催の新聞大会(静岡大会)の席上です。新聞界主導で始まったのですが、教育界とのタイアップは不可欠で、二人三脚でのスタートとなりました。NIEを推進するため、新聞協会に加盟する全国の新聞社で2000年10月に日本新聞教育文化財団NIE部を発足させました。全国のNIE推進の司令塔です。各都道府県にはNIE推進協議会が設けられ、地元の新聞社が事務局を担当、全国紙や通信社の支局長らが加わっています。そこには都道府県教委、政令都市教委、校長会、教育系大学の代表らが加盟しています。いわば新聞界と教育界が一緒になった組織です。残念ながら愛知県をはじめ全国で4県だけが協議会前の「連絡会」と称し、新聞界だけで推進活動を進めていますが、近々、協議会に改組する見込みです。愛知県連絡会の事務局は中日新聞NIE事務局内にあります。新聞財団と協議会は次のような活動をしています。まず、NIE実践指定校を決めて、支援する事業です。学校で、新聞を使って授業をする場合、一定期間、新聞を無料で配達します。協議会(連絡会)加盟の新聞社の新聞すべてで、愛知県の場合、中日のほか朝日、毎日、読売、産経、日経と東三河地域限定の東愛知新聞です。09年度の指定校は、全国で500校。愛知県では10校です。都道府県によっては、別枠(奨励枠といいます)での指定や独自の指定校制をとっているところもあります。毎年10月第1週をNIE週間として、各地でいろいろな催事を開いています。メーンは、財団のある横浜市での講演会ですが、今年はまだ内容が決まっていません。ほかに「いっしょに読もう!新聞コンクール」の表彰式もします。このコンクールは今年から始まったもので、友達や家族と共に一つの記事について感想、意見をしたためる形式です。応募用紙はNIE財団のホームページから入手できます。ちなみに締め切りは9月15日。ほかに、財団は啓発書籍類(NIEガイドやリーフレット,NIEパスポートなど)の刊行、全国大会(今年は7月に熊本市で)の開催など、年間を通じて各種の推進活動を展開しています。 
 
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