〜26.07.25掲載〜
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●知多半島を1周して巡拝
ことしは弘法大師 知多御巡錫1200年 〈シリーズ第8回〉 常滑市の9カ寺
平成26(2014)年は、弘法大師が知多へ渡り、教えを広めてから1200年。知多四国八十八カ所霊場では、この御巡錫1200年を記念年として、12月31日まで記念宝印の授与が行われています。知多四国霊場は遍路しやすいように、一番から八十八番の札所が半島の輪郭をなぞるように制定されています。札所は八十八カ寺のほか、開山所三カ寺、番外七カ寺を合わせて九十八寺。宗派の違いを超えて、弘法大師(空海)への信仰という縁で結び合っています。
シリーズ8回目は、西知多中部の常滑市にある12カ寺のうち9カ寺を紹介します。番外の曹源寺からスタートし、第五十八番来応寺から第六十五番相持院まで。この辺りはかつて知多の酒造りの中心であり、古くから焼き物の町として全国的に有名です。 |
番外 金鈴山 曹源寺(そうげんじ)
常滑市大谷奥條155 【宗派】曹洞宗 【本尊】阿弥陀如来
この寺の厄除大師は、「一切厄除大師」として知られ、弘法大師三十八歳の姿。常滑市最南端の札所。大正時代、足の不自由な人が参拝すると立ち上がることができたという。その時に奉納された「手押し車」が写真とともに残されている。 |
第五十八番 金光山 来応寺(らいおうじ)
常滑市大谷奥條27 【宗派】曹洞宗 【本尊】如意輪観音
天正10(1582)年の創建。境内には「分身五十八番弘法大師」が祭られている。名古屋で建材店を営む寺尾勝次郎の寄進によるもの。商売繁盛の御利益があるという。その他、安産守護の子安地蔵尊や、村人がぽっくり往生するようにお祈りしたという、ぽっくり地蔵が祭られている。 |
第五十九番 萬年山 玉泉寺(ぎょくせんじ)
常滑市大谷浜條5 【宗派】曹洞宗
【本尊】延命地蔵尊
弘治2(1556)年源義朝の家臣で、大谷城主だった岸田繁張の菩提寺として開創された。本尊は聖徳太子作とされる延命地蔵尊。十二年に一度、子年に開帳される秘仏。寺宝は弘法大師の真筆とされる「准提観音像」や、水戸黄門が着用した陣羽織の布地で作られた香台掛など。 |