YouNet A letter from Singapore・・・(260221掲載)

〜百人一首大会〜
 齊慶 辰也さん
シンガポール日本人学校中学部では、毎年この時期に百人一首大会を実施します。百人一首は、古典の入門として和歌を学ぶ機会としてだけでなく、日本語のもつ響きやリズム、表現の美しさや奥深さを味わいつつ、楽しいゲームとしても取り扱える教材です。学校では、12月から授業を始めます。冬休み中は各自で練習に取り組み、3学期は 各学級での自主練習を重ねました。大会は、学級対抗で実施します。古くから行われた遊び方のひとつ「散らし取り」で行いました。もちろんカルタは日本からの輸入品です。百人一首大会当日までには、みんなが多くの和歌を覚え、一人平均30枚の札を取ることができた学級もありました。寒い時期の風物詩の感がありますが、シンガポールでは暑い気候での熱い戦いとなりました。和歌の読み手には、外国人の先生も登場し、本校ならではの大会として大いに盛り上がりました。本校では、百人一首のような日本の伝統的な文化に触れる機会を、できる限り多くもつようにしています。11月には、能楽師をお招きし「能鑑賞」を実施しました。力強く、しかも優雅に能を舞う様子に、生徒達は釘付けになりました。他にも日本人会の協力による浴衣の着付け、民謡や和太鼓に挑戦することもありました。日本から離れているが故、生徒達には、日本の良さや日本の独自の文化に触れさせていきたいと強く思います。

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