YouNet くすり博物館のちょこっと歳時記 (1)・・・(250420掲載)

五月五日はくすりの日
 
新緑が美しくさわやかな季節になりました。ゴールデンウイークはもうすぐですね。さて五月五日といえば、端午の節句、こどもの日として知られていますが、実はもともとはくすりの日でもあるのです。

ショウブ湯
日本書紀〔7世紀〕には推古天皇が、五月五日の宮中行事として百官をひきいて大和の国で、薬狩りをしたということが記されています。薬狩りは鹿の若い角(鹿茸 ろくじょう)などを採る目的で行われる一種の狩猟のことでした。端午の節句は他に菖蒲(しょうぶ)の節句とも呼ばれます。これは菖蒲と「尚武(しょうぶ)」に音が通じるところから、江戸時代になると、女の子のヒナ祭りとは対照的に、この日に男の子の成長を祝うことが強調され、

皐月しょうぶ湯 歌川国貞画(当館所蔵)
次第に鯉幟(こいのぼり)や冑(かぶと)、武者人形などを飾るようになったのです。最近は、鍾馗(しょうき)の幟や大きな鯉幟が空を泳ぐ光景を見る機会が、少なくなってきました。菖蒲湯に入ったり菖蒲や蓬(よもぎ)を軒にさしたり、ちまきを食べるのは、邪気を払い健康を祈念するためといわれています。五月五日にくすり博物館では「菖蒲と蓬」を一家族あたり1束プレゼント〔先着100名〕しています。ぜひご来館ください。香りのよい菖蒲のお風呂に入って邪気を洗い流し、健康を祈念してみてはいかがでしょう。


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