永田和久(大口町立大口西小学校教諭)
旅を通して、バヌアツが「世界一しあわせな国」といわれる意味がよく分かりました。なんたって、人があったかい!これが一番の魅力ではないかと思いました。あいさつをすると、顔いっぱいに笑顔をつくりあいさつをしてくれます。握手をもとめると全力で返してくれます。他にも、ごちそうを盛大にふるまってくれたり、初対面にもかかわらずとれたてのパイナップルを豪快にふるまってくれたり、これぞ「おもてなしの心」と言わんばかりでした。最初はそんな彼らに感動していましたが、数日間過ごす中でそのあったかさの意味が分かってきました。バヌアツには食べ物がたくさんありまし
た。マンゴーやバナナなどの果物、イモやスイカなどの野菜、鶏肉、牛肉、魚、必要な食べ物がそろっていました。島の大人たちは、子どもを学校に行かせるお金など本当に最低限の収入を得、後はみんなで食べ物を作りながらのんびり生活をしているそうです。誰も飢えることがない、誰もお金に困ることがない、と
いった安心感があるのだと思いました。また、バヌアツの時間間隔は笑ってしまうくらいゆるかったです。寝たい時に寝て、置きたい時に起きる、食べたい時に食べて、必要な時に食べたいものを買い
に行く、そして話したい時に近くにいる人と話す。約束の時間に少々遅れても大丈夫。急いでる人はむしろ笑われるそうです。自転車もゆっくり。バスを待つのもゆっくり、飛行機を待つ
のもゆっくり。そんな「時間を気にしない」ゆるい雰囲気が、気持ちに余裕を作っているのだと思いました。さらに、人と人とのつながりもしっかりしているなと思いました。子育ては、村の全員で行っているそうです。色々な行事を村人総出で、手作りで準備をしていました。
最後に、バヌアツの美しい自然です。島にはビルもなければ電柱もありません。見渡す限りのきれいな空に、きれいな海が広がっていました。海にもぐれば、サンゴ礁と熱帯魚のパラダイス。夜になれば、南十字星を中心に広がる星たちの天空ショーでした。見れば誰もが入りたくなる海、見れば誰もがほれてしまう星
空、そんな空間で生活している彼らがうらやましく思えました。こういった 雰囲気の中で生活している彼らですが、生活スタイルは本当にシンプルでした。枯れ木を組んで火を燃やし、雨水をためて水を使った生活をしていました。お金がたくさんあるわけでも、ブランドの服をもっているわけでも、車を全員がもっているわけでも、パソコンが普及しているわけでもありません。価値観は人それぞれ違うと思いますが、少なくとも彼らは、無いモノの代わりに、生活の中でうれしさや、楽しさ、心地よさをたくさん得ているように思いました。バヌアツの人々に聞いた質問があります。「ユ
ハレム グッド(あなたはしあわせですか)?」彼らはみんな「Yes」と即答しました。あったかい笑顔を添えて!バヌアツで知った価値観、自分も日本の生活に生かしていきたいと思います。翔隊員ありがとう!! |