―かつては養蚕の町―(27.07.17掲載)
カイコを生かしたまちづくりへ |
「子どもたちは、扶桑町がかつて養蚕の盛んな町だったことを知っているだろうか」と話す同町の中村さん(47)。養蚕業で栄えた歴史を持つ町らしく「カイコを生かしたまちづくりができれば」と、カイコの飼育を続けています。
昨年、町民まつりの企画・運営をするプロジェクトFのメンバーとして、「扶桑の養蚕 回顧(かいこ)展」の企画提案をした中村さん。「子どもの頃よく見かけた桑畑も、最近は見かけなくなり、自分自身も養蚕の町だったことを忘れかけていたけれど、小学生の頃カイコの飼育学習をしたことを思い出した」のがきっかけでした。 |
繭とシルク化粧水を手にする中村さん」 |
●養蚕生産効率日本一の実績
昭和50年代まで、数件あった養蚕農家。展示の準備をする中で知ったのは、昭和5年当時、扶桑町は「養蚕生産効率日本一」、翌6年には「市町村別繭生産量愛知県内1位」だったという実績。そうした、かつての町の様子を知る人は徐々に減り、「今の子どもたちはほとんど知らないであろうし、カイコを飼いたいと思ってもえさとなる桑の葉が手に入らない」と、このままでは町の歴史が忘れ去られてしまうと危惧します。展示では、町の養蚕の歴史、養蚕に使う道具、カイコの成長過程が分かるよう飼育したカイコの生態展示も。繭から絹とり体験ができるコーナーも設置し、子どもたちにも分かりやすく紹介しました。
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