YouNet ようこそ社楽人!・・・(190124掲載)

−社会科から見えてくるもの− (その12)
社楽の会代表 土井謙次
 
〜「自然と歴史の恵み。それは…」〜
Net「次はある飲み物の都道府県別生産量だよ。※その飲み物とは何でしょう?」
1位 鹿児島、2位 ひみつ、3位 宮崎、4位  大分、5位 福岡
You「九州が多いので…、焼酎かな?」
Net「正解!よくできました。それでは、2位はどこかわかるかな?」
You「泡盛の沖縄。いや、熊本かな…?」
Net「ん・・・、どちらも違うよ。正解は、千葉なんだ。」
You「えっ意外!どうして千葉なの?」
Net「千葉県の周囲は、全国有数のサツマイモや麦の産地なんだ。それに、ミリンの生産は日本一。ミリンづくりには焼酎は欠かせないんだよ。」
You「へえ〜そうか。それなりの理由があるのね。」
Netそれでは、次は何の順位かわかるかな?※」
1位 兵庫、2位 京都、3位 新潟
You「兵庫といえば…六甲…水…、灘の酒。そうか、京都も新潟もお酒で有名だから、清酒よ!」
Net「その通り!Youちゃんも立派な社楽人だね。でも、本当の問題は次なんだ。清酒の生産、第4位はどこでしょう?」
You「お米で作るから秋田かな?山形かな?意外と富山かな?」
Net「残念。正解は…。」
You「正解は?」
Net「正解は…、愛知だよ。」
You
「えっ!愛知?なぜ愛知県が?」
Net「江戸時代、灘の酒を江戸に運ぶためには、気温の高い紀伊半島をまわらなければいけないのでお酒の質が悪くなったんだ。そこで、船で運びやすい知多半島を中心に、愛知の酒の生産量が増加したんだよ。」

You「いつ頃から盛んになったの?」
Net「以前(6月)、愛知でものづくりが盛んになった理由の説明があったね。酒造りも同じなんだ。尾張徳川家七代藩主・宗春のころ、酒造りの技術をもつ職人が集まり、特に盛んになったんだよ。」
You「だから愛知県が多いのか…。」
Net「今でもこの近くでは江南市の丸井、山星酒造、山一酒造、犬山市の小弓鶴酒造、東洋自慢酒造などでお酒が造られているよ。」
You「ビールの生産はどうなのかな。」
Net「ビール生産上位県は大消費地の近くに集まっているよ。あくまでもビールは工業製品。それに対して焼酎や清酒は、自然とそこからもたらされた歴史の恵みといえるね。」
You「自然と歴史に感謝!」

Net「ODAって、何か知っている?」
You「知らない。」
Net「次回は、国際協力の話だよ。」
You「何か、すごそう…。」
※「第130回国税庁統計年報書」(2004年度版)

社楽の会HP http://www.tcp-ip.or.jp/~syaraku/syaraku.htm

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