YouNet 21世紀の賢い健康体力づくり講座 (4)・・・(220717掲載)

一度に太ももの表も裏も強くする習慣 
フィットネス総合研究所
土屋 真人
健康体力(脚筋力など)が衰えてくると「骨盤の後傾姿勢」になり、「骨盤の左右傾きの動きがかたくなる」ことをお伝えしてきました。前回までにお伝えした、ちょっとした習慣を日常にとり入れるだけで、「骨盤の後傾姿勢」を防ぎ、「骨盤の左右傾きの動き」もかたくならないように維持できるのでぜひ、お役立てください。さて、今回は、直接太ももの筋肉を刺激して、脚筋力をアップし維持する習慣をお伝えします。(1)両足をそろえ、腰が丸くならないように、背すじをのばしてイスに座ります。(2)左足はそのままで、右足の「足首・前」と左足の「足首・後」を合わせるようにします。
1)前から見たところ (2)横から見たところ
【写真(1)(2)参照】(3)左足裏はしっかり床につけたままで、右脚は膝を伸ばすように力を入れます。この時、左脚も動かないように力を入れておきます。右脚と左脚が力を出し合い、ちょうど力が均衡したような状態になります。(4)初めは、自分の出せる最高の力の30%くらいの力で、7秒間力を出します。次は、自分の出せる最高の力の50%くらいの力で、7秒間行います。次に、自分の出せる最高の力の80%くらいの力で、7秒間行います。反対も行ってください。呼吸は止めないように行います。以上を椅子にすわった時の習慣にすると、日常の中で太ももの筋肉を鍛えることができます。その時、少し力をいれた状態で、膝を伸ばそうとする側の太ももの前面を触ってみてください。かたくなっていれば、うまくいっています。また、この時反対側の太ももの後面を触ってみてください。ここも、かたくなっていれば合格です。かたくなっているということは、その部分の筋肉の筋力トレーニングになっているということ。このエクササイズは一度に太ももの表側と裏側の両方を鍛えることができる“優れもの”なのです。外から見ていると、全く動きがともなわないので、トレーニングになるのか心配な方もいるかもしれませんが、専門的には「アイソメトリックトレーニング」といって、ちゃんと筋肉が強くなることがわかっています。膝の軟骨がすり減っている「変形性膝関節症」の方などは、膝の曲げ伸ばしがともなうタイプの筋力トレーニングを行うとかえって膝関節に負担をかけてしまう場合があります。「アイソメトリックトレーニング」なら、膝関節は動かさないで、膝周辺の筋を強くすることができます。ぜひ、お試しください。
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