YouNet 知ってトクする福祉の知識(10)・・・(220123掲載)
医療費控除で医療費の一部還付 
尾北医師会 地域ケア協力センター
高藤真弓
尚美さん「あけましておめでとう。2010年はおたがいに良い年にしたいね。」
早紀さん「うちは去年おじいちゃんが入院したし、家で介護サービスを使うようになってバタバタだったから、今年は家族みんなが元気に過ごせるようにって初詣でお願いしたわ。」
尚美さん「おじいさんが長いこと入院されてて、毎日忙しそうだったもんね。」
早紀さん「毎晩病院に行って顔を見せないと落ち着かなかったからね。それもあるけど、医療費がずいぶんかかったのよ。予想外の出費だったわ。」
尚美さん「そういえば、医療費控除ってやったことある?一年間に支払った医療費がいくらか以上あると、税務署で手続きして税金を返してもらえるらしいよ。」
早紀さん「そうなの?知らなかった。電話で税務署に聞いてみよう。」
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職員「こちらは税務署です。」
早紀さん「医療費控除について教えてください。去年家族が入院してずいぶん医療費がかかりまして、手続きをするとお金が少し戻ってくると聞いたのですが。」
職員「昨年一年間に支払った医療費の自己負担が、合計で10万円を超えたときか所得金額の5%を超えたとき、最高額200万円まで控除を受けられます。病院に支払った医療費やお薬代のほか、介護保険サービスの一部も対象になります。」
早紀さん「そうなんだ。いくら戻ってくるんですか?」
職員「課税所得がいくらかによって税率が5〜40%と違いますので、収入や家族構成によって金額が変わります。源泉徴収票、印鑑、還付金の振込み口座の分かるものと、医療費の領収書があれば手続きできますので、窓口でご相談ください。インターネットを使われるなら、国税庁のホームページで申告書を作成できますよ。」
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 このように、支払った医療費が高額になったとき、医療費控除の手続きをすると税金の一部が還付されます。詳しくは税務署にお問い合わせください。


◆医療費控除の対象となる医療費とは
医師・歯科医師による診療費、治療費/治療、療養のための医薬品の購入費/病院、診療所、介護老人保健施設、介護老人福祉施設、助産所の入院・入所費/治療のためのあんま、マッサージ、指圧、はり、きゅう等の施術費/看護師等に支払った療養上の世話の費用/助産師による分娩介助料/一定の介護保険制度のサービス利用費/交通費・入院中の部屋代等/義手・義足・松葉杖・補聴器・義歯の購入費/6カ月以上寝たきり状態の方で、医師が必要と認めた人のおむつ代/ストーマ用装具代(おむつとストーマ代は医師の証明書が必要)
*申告に必要な手続き等については、税務署にご確認ください。
(問)尾北地域管轄、小牧税務署(小牧市中央1丁目424)0568-72-2111
*国税庁ホームページ http://www.nta.go.jp/
 
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