YouNet 知ってトクする福祉の知識(9)・・・(211219掲載)
地域包括支援センターは
お年寄りの身近な相談窓口
 
尾北医師会 地域ケア協力センター
高藤真弓
理恵さん「ねえ、おかあさん、おとなりの山田のおばあちゃんのところに、最近若い男の人がしょっちゅう来てるみたいなの。あんな若いお孫さんがいたっけ?」
恵子さん「息子さんたちは東京に住んでるし、お孫さんは女の子が一人だって言ってみえたけどねえ…。最近おかしな事件が多いし、あの人も一人暮らしが長いでちょっと声をかけてみるわ。」
恵子さん「山田さん、最近どうしてる?息子さんたち正月には帰ってみえるんでしょう。何も変わったことはない?」
山田さん「おかげさまで元気にやっとるよ。こないだも親切な若い人がうちの床下を見てくれて、びっくりするくらいカビが生えとるらしいわ。あんなところ自分では見に行けんし、来週掃除して、工事もしてもらうことになっとるの。息子たちが来る前にちゃんとしときたいでね。ええ人で、工事のお金もまけてくれるらしいんだわ。」
恵子さん「え〜!この間テレビで、床下の工事とか浄水器を売るとかの悪質商法の番組をみたよ。無料で床下診断しますっていうのじゃなかった?心配だから民生委員さんに相談してみようよ」
民生委員「山田さん、最近一人暮らしの人ばっかり狙った訪問販売が問題になってるんだわ。床下にカビなんか生えとらんのに、換気扇をいっぱいつけて、高いお金を要求する手口だと聞いてるよ。」
山田さん「・・・うちにも換気扇6台つけるって言われたわ。昨日書類に印鑑を押したとこだけど、どうしたらいいのかねえ。」
民生委員「よその地域で被害にあった人が、地域包括支援センターに相談して契約も取り消したらしいで、すぐ連絡してみるわ。地域包括支援センターは市役所の関係でお年寄りの困ったことの相談にのってくれるところで、やさしい職員さんが力になってくれるから心配はいらんでね。」
山田さんは地域包括支援センターの職員からクーリングオフ制度や消費生活センターのことを教えてもらい、手続きをして訪問販売の契約を取り消すことができました。地域包括支援センターでは、保健師、社会福祉士、主任ケアマネジャーなど専門的な知識をもった職員が高齢者の権利を守り、健康で安心して暮らし続けるための総合的な相談を受け付けています。詳しくは、お住まいの地域の地域包括支援センターまで。 


◆各地域の地域包括支援センター
  犬山市   0568-44-0325 
  江南北部 0587-57-2155   
  江南中部 0587-51-3322
  江南南部 0587-55-5470
  大口町   0587-94-2227 
  扶桑町   0587-91-1171
◆消費生活センター 
商品やサービスなどの苦情や問い合わせなど、消費者からの相談を受けつけ、処理にあたる窓口。尾北地域の消費生活センター 尾張県民生活プラザ0586-71-0999
◆クーリングオフ制度 
訪問販売や電話勧誘販売など特定の取引方法で契約した場合に、申し込みや契約後でも一定の条件を満たせば消費者が契約を解除できる制度。条件や手続き期間に決まりがあるため、詳しくは消費生活センターへ。
 
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