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 ―尾北医師会―(26.11.21掲載)
在宅医療の仕組みづくり
団塊世代が75歳となる2025年以降に高齢者が急増する実態を受け、国は高齢者の尊厳の保持と自立生活支援の下、可能な限り住み慣れた地域で自分らしい暮らしを続けられるよう、地域包括ケアシステムの構築を進めています。尾北医師会では県の補助金を受け今年1月から、在宅医療連携拠点推進事業として江南市と協働で、医療・介護専門職や行政職員らによる話し合いや研修、住民向け介護教室を開くなど、在宅医療の仕組みづくりを進めています。 
●家族の食事を食べやすい介護食に

ゲル化剤でとろみをつけた茹でサトイモを型に流し込む参加者
尾北医師会は10月16日、江南市保健センターで第2回家族介護講座「食べやすく、つくりやすい介護食の知識」~家族と同じ食事を楽しくおいしく~を開きました。国立長寿医療研究センターの管理栄養士が講師を務め、参加者20人が家族の食事から作る食べやすい介護食の作り方について学びました。講義では、「口から食べる」という動作は、消化器だけでなく視覚、味覚、嗅覚などの五感を刺激し、各部の筋肉など多くの身体機能を保ち、全身に良い影響を与えることから、「できるだけ口から食べる工夫をすることが大切」と話す講師。食べ物を飲み込み胃に送り込む動作を「嚥下」、むせてしまったり飲み込みにくくなったり、食べるのが困難になることを「嚥下障害」、「誤嚥」は食べたものが気管に入り込むことで、窒息や肺炎を招くことがあることなどを解説。誤嚥しやすい水もとろみを付けることで飲み込みやすくなり、調理にちょっとした工夫をすることで飲み込みやすくなる」と、とろみ剤やゲル化剤(ゼリー化)、を使った介護食の作り方を紹介しました。

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●10年、20年後を見据え地域ケアシステムを
10月25日には江南厚生病院の講堂で、江南市内に勤務する医師、歯科医師、薬剤師、ケアマネジャー、訪問看護師、医療ソーシャルワーカーや、地域包括支援センター、保健所、行政の職員を対象に「多職種合同研修会・交流会」が行われ、約100人が参加。第1部の研修会では国立長寿医療研究センターの在宅連携医療部長の三浦久幸さんが「多職種協働による在宅チーム医療~江南市の在宅医療の課題~」と題して講演しました。(講演内容を一部紹介)

●入院ベッドが確保できなくなる
約10万3000人の江南市は、現在65歳以上が2万5000人強で高齢化率は25.2%。4人に1人が高齢者。10年後にはさらに高齢者が増え、成人、小児人口が極端に減少という逆三角形型の都市部様の人口減少変化を呈している。今のままの受療行動(医療にかかるための住民の行動傾向)を続けると、すべての診療科で入院希望者は増加(特に脳血管、肺炎、糖尿病)し、外来患者も増加すると考えられることから、在宅で支援できる体制を構築しなければ、医療資源がパンクする可能性が高い。春日井、犬山、江南、小牧、岩倉、大口、扶桑の尾張北部医療圏でも人口統計は逆三角形化が著しく、脳卒中後や肺炎の対応を在宅フォローに移行させなければ、入院ベッドを確保できない状態となる可能性が高い。

・・・続きは紙面をご覧ください。 


 

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