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〜在住外国人支援〜(20.9.24掲載)
ー学習支援を中心にー

外国の子どもの居場所づくり
犬山市に住む外国人は2000人を超え、その7割が楽田・羽黒地区に在住、市内の小中学校に通う児童・生徒は97人と増えている。最も多い53人が通う楽田小学校区では、NPO団体シェイクハンズが(特)犬山しみんていの会と協働で「外国籍児童の放課後の居場所づくり」(愛知県多文化共生社会づくり推進事業認定)を開始。学習支援を中心に多文化共生社会の実現に力を尽くしている。
時には習字の練習もする「おかえりなさい塾」(上)
おすし作りをする「みんなの日曜塾」(下)
「おかえりなさ〜い」。毎週金曜日の放課後、県営楽田住宅集会所に帰ってくる、ランドセルを背負った外国籍の子どもたちを迎えるボランティア。8人で始まった「おかえりなさい塾」に参加する子どもは、現在は27人。手作りのおやつを食べると学習を開始。低学年の子どもたちには、連絡帳を確認することから始まり、学年別にボランティアがほぼマンツーマンで、宿題に取り組む。同学年でも、日本在住年数や親の日本語習得状況の違いから、理解度が違ってくる学習。仕事に忙しい両親が、日本語の教科書をじっくり読みながら子どもに教えるのは至難の業であり、日本語で話はできても、文字を読み書きできる人は少なく、落ち着いて家庭学習ができないのが現状だ。「学習内容が理解でき学校生活が楽しく送れることは、子どもにとっても親にとっても大切なこと。楽田小の先生方の一助になれば」と、シェイクハンズの佐藤直孝副代表。学習後は折り紙や習字、カルタなどで遊び、自然に日本語が学べるような工夫もする。先生としてではなく、地域のおじさん、おばさんとして温かく見守り、放課後の留守家庭対策としても母親らから信頼されつつある。


ー江南市国際交流協会ー
ニーズに添ったきめ細かい支援


外国籍の子どもたちへの学習支援活動「子ども塾」や、江南市から委託を受け行う「外国人相談」など、よりきめ細かい支援活動をする江南市国際交流協会。在住外国人が増えつつある同市の現状に添った支援の在り方を模索し、活動の幅を広げている。
江南団地で開催する「子ども塾」
小学生向けに毎週火・金曜日の放課後、同協会の拠点施設「ふくらの家」(江南市古知野町)で行う「子ども塾」が2年目に入った同協会。よりきめ細かい支援をと、江南団地第2集会室では開催。同団地でも藤里小学校に通う児童を対象に、毎週火・木曜日に開催している。現在、同塾には37人の子どもが登録、ボランティアが家庭学習支援をしている。学習補充コースとして個人宅でも随時開催。中学生向けにも毎日午後7時から同9時まで「ふくらの家」で学習支援を行うなど、ニーズに添った学習支援体制が広がりを見せている。


ー扶桑町多文化共生センターー
気楽に集い学び合う活動


扶桑町で、5月に立ち上がった「多文化共生センター(西部昭夫リーダー)」。週に2回、扶桑町中央公民館で日本語教室を開催。町内や近隣市町に在住する外国人が気軽に集え、コミュニケーションを取りながら学べる場として、日本語習得の支援をしている。
日本語教室「おしゃべりCafe」の様子
昨年行われた、愛知県主催の「日本語教室実践講座」の受講生が中心となって発足した日本語教室。愛称は「おしゃべりCafe」。現在、同会メンバーは約30人で、毎週木曜午後7時から同8時30分までと毎週日曜午後1時30分から同3時までの週2回開催している。同町在住の外国人は約380人。同教室には約80人登録している。日本語学習支援の活動をする中で、自分たち自身も日本語を見つめ直す機会になっていると話す西部リーダー。「日ごろ、何の気なしに使っている日本語だけれど、あらためて聞かれると説明するのが難しいこともある。まだまだ試行錯誤の段階。教えるというよりは、楽しみながらの活動」と、会員同士で研修を積みながら進めていきたいと考えている。


ーサラダボールCo.ー
在住外国人とともに


多文化共生社会を目指し3年ほど前から大口町内で活動する、同町NPO登録団体の「サラダボールCo.(カンパニー)」。町内約400人の外国人住民への日本語学習支援活動として「日本語サロン」を毎週木曜日午前9時30分から、同町健康文化センターで開催している。
「日本語サロン」の様子
「日本語サロン」はテキストも使うが、日常会話といった気軽な内容で少人数開催。主に主婦の視点に立った内容で、情報を交換し合ったり相談に応じたりなど、気軽に参加できる場となっている。また言葉の不自由さから日々の生活に困らないよう、「ゴミの分別カレンダー」や診療所などが分かる「丹羽郡医療機関ガイドマップ」も多言語に訳して発行。同センターなどの各施設に設置し、希望者には配布している。

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