ゆ・ねっと(YouNet)紙掲載分
このコーナーはYou Net紙で紹介した記事の一部を掲載しております

災害に備える〜災害はすぐそこに〜 特集・・・。(180628掲載)

−被災者を救出したのは市民−
●阪神・淡路大震災〜その体験を語る〜
「自分の所は大丈夫」と、つい考えてしまいがちな災害に関心を持ってもらい地域でできることを共に考えようと、大口町の「秋田区防災委員会(鈴木清七委員長)」は6月7日、秋田区学共で阪神・淡路大震災記念協会 人と防災未来センターの語り部・谷川三郎さんによる「阪神・淡路大震災〜その体験を語る〜」を開催(「D・サポート丹羽(舟橋浩司代表)」共催)。区民や防災ボランティア団体、同町職員ら約140人が谷川さんの体験に耳を傾けた。(講演内容を一部紹介)
大地震が来たら、役場の人も消防署の職員も来ません。地域の安全は、地域で守ることが大切。強烈な縦揺れに投げ出され、何が起こったか分からずたんすにしがみ付いて1歩も動けず、12〜3秒が何分にも感じられた揺れ。3連休の最終日で家族一緒だったため、安否確認がすぐ取れ幸いだったが、家族がばらばらのときだったらと思うと…。「家族とどこで落ち合うか」を決めておくことが必要。
枕元に置いていた携帯ラジオですぐに状況が把握でき、市役所にと近くの同僚に乗せてもらい車で出掛けた。これが失敗。最小限の水、食料も持って出ればよかったがそれも思い付かなかった。渋滞で動かない車。途中で降ろしてもらい、同僚は自宅に戻って徒歩で出直した。徒歩か自転車で出掛けるべきだった。その後、二ヵ月自宅には帰れなかった。一瞬にして崩れた建物、遺体は放られたままの状態。まさに、生き地獄。途中、下敷きになっている人を助けてほしいと頼まれたが、建設部長として一刻も早く市役所にと、断ってしまった。あの時助けていればと、今でも心に引っ掛かっている。
芦屋市職員の1日目の参集率は42%。各市町村職員の素早い参集と、素早い初動対応が大切だが、迅速に動ける地域のリーダーこそが大切と実感。そして、リーダーが落ち着いて指示を出すこと。救助活動で、命を助け出せるのは1日目。3日目には、わたしたち公的救助隊が救出した中の1人も生きていなかった。そして、8割を市民が救出。尊い命を助け出したのは、職員でも消防署員でもなく隣の人、近所の皆さん。自主防災の大切さを痛感した。


熱心に谷川さんの話を聞く秋田区民ら→

D・サポート丹羽
「自分たちの地域を、自分たちの手で守ろう」と、扶桑・大口両町の有志が集まって平成13年に発足。“D“はdisaster(災害)damage(損壊)の頭文字。現在会員は約40人。住民参加の緊急避難訓練や災害想定訓練実施や学習会なども開催。福井や岐阜県などで起きた災害時の土砂除去作業など、支援活動にも出掛けた。 会員を随時募集。(問)舟橋さん TEL0587(94)1071


−備えあれば憂いなし−

防災マップを手にする竹内自主防災会長
●防災マップ作成
「自分の身の安全は、自分で守る」と、地震や大雨、隣近所の火災などの災害に備え、消火栓やホース、消火器、畑かん水栓、防災倉庫などの位置を記した防災マップ(木東・西地区別)と、避難所・避難経路を記したマップを、ことし1月に作成した扶桑町高木区(約800世帯)。昨年度高木区長の竹内晟会長が中心となり、昨年5月に発足した「自主防災会委員会」が作ったもので、避難所等のマップは全戸配布、消火設備等のマップは回覧し、1人ひとりが災害に対する意識を常に持つよう働きかけている。
●小中学生も訓練に参加
江南市内に68ある自主防災会は、震度6の地震発生を想定し校区ごとに集まって行う合同練習を、6〜11月にかけて各小学校10カ所で実施。ことしは初めて小中学生も参加、余震の恐れの中、テントの設営や消火器・消火栓の取り扱い応急手当などを体験する。6月11日に古知野北小学校で行われた訓練には、勝佐区民(津田喜代治区長)など570人が参加。小学生高学年と中学生も合わせて70人ほど参加し、消火器にによる消火訓練や柱の下敷きになった人の救出訓練(写真右)などを体験した。
●住民作成のマニュアルで訓練
住民が作った「災害時避難マニュアル」に従い、6月4日に土砂災害防災訓練(愛知県・犬山市共催)を実施した同市栗栖区(川治立身区長・約140世帯)。区役員が中心となり災害対策本部を設置し避難所開設、避難者の受け付けや自力避難困難者の救護など、災害発生直後に住民が主体的に情報伝達して避難する訓練に、約190人が参加した。避難住民受付(写真左)に、世帯ごとの名簿を用意。避難済み確認がスムーズにできるよう工夫もしたが、避難してこなかった世帯の確認手順や情報収集、人員配置など、「まだまだ、決めなければならないことは多い」と、川治区長と三輪真也副区長。「寝たきりの人や高齢者など、避難困難者に対応するために、マニュアルをもっと具体的にする必要がある」と言う。


−「防災ポスターコンクール」参加者募集−
尾張知多地区の中日新聞販売店247店が加盟する「尾張中日会」は、防災意識の高揚や防災知識の普及を図ろうと、発足50周年記念事業「防災ポスターコンクール」を実施。小・中・高生の作品を募集しています。
地震・火災・台風・豪雨・豪雪など災害に関する内容で、家庭・地域・学校における日ごろの備え、防災訓練の大切さ、防災ボランティアの重要性などを訴える「防災」をテーマにしたもの。
受付期間:7月5日(水)〜8月5日(土)
作品要項:四つ切(546×394_)の白画用紙で、画材、色数は自由。作品裏面に住所、氏名、電話番号、年齢・学校名・学年を明記。
受付方法:中日新聞販売各店で受け付け。提出者全員に参加賞。
表彰式:中日新聞本社で8月28日(月)
詳しくは、各中日新聞販売店までお問い合わせ下さい。

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