ゆ・ねっと(YouNet)紙掲載分
このコーナーはYou Net紙で紹介した記事の一部を掲載しております

地域を支えるボランティア(160324掲載)

阪神大震災以降ボランティアの存在が見直され、だれもが安心して生き生きと暮らせるための地域社会づくりに活躍するボランティアの数は増加。種類は「社会福祉」「文化・芸術・スポーツ」「教育」「国際交流」「災害支援」「環境保護」などさまざまだが、それぞれの活動が広がっている。

ボランティア・4つのポイント
(自主性・主体性) (社会性・連帯性) (無償性・無給性) (創造性・先駆性) 

朝6時30分から集積所に立つ川崎さん(左)、長谷川さん(中)、永田さん。 ●現場に立ちごみ分別を指導
<江南市ボランティア分別指導員>
「当然分かっていると思っていた分別だけれど、やってみるとギャップを感じる」「ここ3・4年で分別の仕方が大きく変わり、行政のみでなく市民も一緒に考えていかなくてはいけないと思う」と話す江南市寄木町の川崎晴功さん(68)、長谷川豊さん(63)、永田英夫さん(71)。江南市が昨年開いた「ボランティア分別指導員養成講座」を受講し「分別指導員」として、資源ごみ回収日に集積場に立つ。
☆江南市「ボランティア分別指導員養成講座」
指導員の役割は、集積場所での分別指導や同市が開催するリサイクル展やクリーン運動などへの積極的な参加などで、「指導員同士の意見交換会」も予定している。
養成講座は16年度も2回予定され、受講生を募集している。
★第1回養成講座
開催日:5月13日(木)、14日(金)、17日(月)、18日(火)
★ 第2回養成講座
開催日:5月21日(水)、22日(木)、23日(金)、26日(月)
*募集人数はどちらも20人で、江南市内に在住の人。
*場所は環境事業センターなど
(問)江南市環境課
 0587(54)1111

必要な部分の帯を切って張る内田さん
●市民が一緒に図書館づくり
<犬山市立図書館>
利用しやすい図書館を目指し、市民の手を借りる犬山市立図書館。新刊の帯張りや返却された図書の配架などを手伝う個人ボランティアが、平成13年度から開始し現在17人が登録する。自分たちの空いた時間を利用しての活動だが、図書館づくりの大切な一端を担っている。
「いつ来ても作業はたくさんあるし、配架はなれないととても難しい」と話す内田香さん(犬山市塔野地)と辻尾知恵子さん(各務原市)。
活動暦はほぼ3年と、個人ボランティアが始まったときから図書館を支え「活動をする中で本がますます好きになり、ボランティアに来るたびに本を借りていく」と言う。
「お世話になっている図書館への恩返し」と、空いた時間を利用して活動を続け「新しい本に最初に出会うことができるのも魅力」と、帯やカラーラベルを張りながら新しい本との出会いを楽しんでいる。


犬山市立図書館 ボランティア活動内容
@ 却本の書架への配架・整理
A 本・紙芝居等の児童への読み聞かせ
B 図書の補修
C 館内利用者への書架案内
D 図書館利用案内
E 利用者端末機操作案内
F 情報検索代行支援
G 館内外の環境美化
H 郷土資料等の収集支援
I 図書館行事支援
J 図書館広報作成支援
K 外国人図書館利用支援
(問)犬山市立図書館 0568(62)6300

新刊本に入荷年が分かるよう、年号の印を押す辻尾さん

折り紙を通して利用者と触れ合う溝口さん
●多くの人とつながっていく
<グループホームでボランティア>
「私にとってボランティアはコミュニケーション。触れ合いを大切にしながら多くの人とつながりでき、その輪が広がって情報交換の場にもなる。難しく考えず、人に喜んでもらえることがうれしい」と話すのは、扶桑町高雄の溝口吉和さん(69)。  
昨年7月に開所した痴呆対応型共同生活介護・グループホーム「もみの木」に、ボランティアとして通う日々が続く。
自分にできることを始めてみませんか
★ 福祉ボランティア
手話、点字、要約筆記(聴覚障害者にOHPを使って内容を伝える)、ガイドヘルプボランティア(視覚障害者の外出援助)などの養成講座を実施し、メンバーを募集する社会福祉協議会。各種ボランティアグループも登録、活動しています。
<ボランティアに関する相談や問い合わせ先>
江南市社会福祉協議会 0587(55)5262
  江南市古知野町宮裏121 福祉センター内
犬山市社会福祉協議会 0568(62)2508
  犬山市犬山北古券2 犬山福祉会館2階
扶桑町社会福祉協議会 0587(93)4300
  扶桑町斉藤榎海道1 総合福祉センター
大口町社会福祉協議会 0587(94)0060
  大口町伝右一丁目35 健康文化センター2階

★ 道路、公園などの
  アダプトプログラム(里親制度)

アダプト「adopt」とは、「養子縁組する」という意味で、市町が管理している道路や河川、公園などを市民が「里親」として、ボランティアで美化清掃活動(ごみ袋などは行政から支給)するというもの。
<問い合わせ、申し込み>
犬山市役所 維持管理課施設管理担当
        0568(61)1800
江南市役所 生活交通課 
        0587(54)1111
大口町役場 環境経済課
        0587(95)1111


★ スポーツボランティア
扶桑町で5月から始まる、平成16年度ジュニアスポーツ教室をはじめとする、生涯スポーツ事業のお手伝いをするスポーツボランティアを募集中。子どもたちと一緒に楽しみませんか。
主な活動時間:ジュニアスポーツ教室等開催日(土・日)の主に午前中で、年間20回程度(昨年度実績)
主な活動内容:ジュニアスポーツ教室のお手伝い、ジュニアスポーツ教室企画のお手伝い、各種生涯スポーツ大会運営のお手伝い
対象:高校生以上で心身ともに健康な方
申し込み:3月28日までに、扶桑町総合体育館(扶桑町柏森)05897(93)2441へ


★ 愛・地球博ボランティア

博覧会会場、および隣接施設での活動で、迷子の世話やお年寄りや体の不自由な方への支援、外国語による情報提供、エコ、美化活動など。
活動期間:2005年3月25日から9月25日
活動時間:午前8時30分から午後10時0分までのうち、5〜7時間程度
条件:万博開催時に15歳以上で、延べ5日間以上活動ができ、指定研修日に参加できる人
申し込み:各市町村役場、または愛知産業貿易館西館(名古屋市中区)愛・地球博ボランティアセンター係 052(218)5087
http://www.vol-expo2005.jp


新しい教育の取り組み・・・シリーズ5
大口町「防犯教室」

●子どもの持っている力を引き出す

大人が小学2年生に扮して、子どもワークショップを体験
「子どもが暴力の被害に遭うのを未然に防ごう」と、NPO団体「名古屋CAP」による「CAP(子どもへの暴力防止)ワークショップ(参加型講座)」が春休み前に大口町内3小学校の2年生を対象に行われ、いじめ、誘拐、虐待などに勇気を持って対処する方法を学んだ。子どもを巻き込む犯罪の増加を受けて大口町が「防犯教室」として緊急企画したもので、子ども向けワークショップ前の13日には、親向けのワークショップが大口町民会館で開催され、約60人が参加した。自分を大切に思う気持ちを育てる子どもが暴力の被害を受けにくくするために必要なことは知識の増加、地域の連携や大人のサポートシステム、そして子ども自身が自分を大切に思う気持ちを育てること。人が生まれながらに持っている力を発揮し、自己決定力を持てるよう「子どもにも人権があり『安心、自信、自由』を奪われそうになった時には『いや』と言っていいんだよ。でも、自分一人で言えないときはお友達についてきてもらおう」と、学校帰りに友達にかばんを持たされるロールプレー(役割演技)で分かりやすく説明。2年生に扮した大人たちもロールプレーに参加し、子どもの気持ちで「安心、自信、自由」を守った。知らない人に声を掛けられたときの距離のとり方や、助けてほしいときの声の出し方なども学び、参加者は「子どもたちに知っておいてほしいことばかり」「親としても知っておく必要がある」と、子どもの持っている力を引き出したいと話していた。


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