ゆ・ねっと(YouNet)紙掲載分
このコーナーはYou Net紙で紹介した記事の一部を掲載しております

広がる学期制〜何が変わるの?〜(160225掲載)

●広がる学期制
「ゆとり教育」と「生きる力をはぐくむ」ことを目指し、小中学校が「学校週5日制」になり「総合学習」が本格実施されて2年がたとうとしている。授業時間が減り学習内容が削減されたことで、学力低下を心配する声もあり、教育現場では少人数学習やチームティーチング(T・T)授業などを導入する学校も多く、きめ細かい授業づくりに取り組む。さらに、時間数を確保したいというねらいから、2学期制を導入する小中学校が全国的に増え「指導にゆとりができた」「学習にじっくりと取り組むことができる」などの声も聞かれる。県下では春日井市、知立市、佐屋町の一部の学校がモデル校となり、すでに2学期制を開始。4月からは犬山、豊田、西尾、蒲郡各市で、17年度からは扶桑町でも導入を予定している。
●犬山市教育委員会
「学び」の学校づくり
早い時期から少人数学習の必要性を感じ、取り組んできた犬山市では、本年度から少人数(30人)学級を開始。算数、理科など教員らが子どもたちの実体を考慮して作成した、オリジナルの副教本を使用して授業を行い、4月からの2学期制に向けて万全の体制をとる。


少人数で授業を受ける子どもたち

扶桑町教育委員会

年間計画を新しい目で見直す。 扶桑町でも、来年4月から町内小中学校6校で2学期制導入を予定している。校長や教員、保護者らでつくる「2学期制検討委員会」を設置し、教育現場や父母の声を参考にしながら、導入に向けての検討を進めている。
●大口町教育委員会
学期制を前向きに検討。「現在、校長先生をはじめ教職員らで2学期制についての勉強会を開き、検討段階」と話す井上辰廣教育長。時間数確保の点からみるとメリットの大きい2学期制について、前向きな検討を始めている。

●新しい教育の取り組み・・・シリーズ4
大口北部中学校

●携帯を持つことは責任を持つこと
「携帯電話を持つなとは言えない今のこの時代。でも、持つなら上手に使ってほしい」と昨年10月、どのくらいの生徒が携帯電話を持っているのか実態調査をした大口北部中学校(吉野国造校長)の桑原朱美養護教諭。「携帯を持つことは責任を持つこと」と、子どもたちがメディアの主体的な使い手となるよう「情報教育」の大切さを語る。


学年が上がるにつれて所持率は高くなり、女子生徒は約64%、男子生徒は約52%、全体では約57%が持っている「自分用の携帯」。持ち始める時期は中学1年が最も多く約36%で、小学6年、中学2年の約22%と続く。持っていない理由は約54%の「親が反対」が一番多いが「自分で必要だと思わない」も約40%と、自分の意思で持たない生徒も多い。「携帯電話を持っていないために仲間はずれにされたり、いやな思いをしたことがありますか」の質問には約93%が「ない」と答え「携帯」の有無は友達同士のコミュニケーションに大きく影響してはいないようだ。しかし、使用目的は「メール」が飛び抜けて多く、文字を介しての友達同士のコミュニケーションが多くなっているのは事実。この所持率を「大体予想していた通りの数字」と話す桑原教諭は「いたずらメールでいやな思いをしたという声や、メールが来たらすぐに返信しないと友達じゃないと思われるなど、携帯に振り回されてしまうことが問題になってきている」と、便利な一方で危険をはらむ影の部分があることを親も子どもたちも、よく理解しておかなくてはいけないと強調。さらに、面と向かって話しづらい相談事にメールを使うなどメリットもある反面、何時でも直接本人を呼び出すことができるため、あいさつやマナーを知る必要がなくなってしまうなどデメリットも問題視。
「お互いに顔を見合わせてきちんと自分の言葉で伝えられるよう、人間関係に臆病にならないでほしい」と、文字や絵文字に頼りすぎないでほしと言う。
「周りを気にせず携帯に夢中になっている親の姿を見て、こうはなりたくない」と感じている子の声もあり、急速な携帯電話の普及に正しい情報の扱い方が追いついていない社会実情。
「携帯の使い方を、子どもだけでなく大人たちも考えていかなければならない」のが現実問題で『携帯を持つことは責任を持つことだ』と子どもに持たせる前に親子で話し合いルール作りをすることも大切」と桑原教諭はアドバイス。


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