ゆ・ねっと(YouNet)紙掲載分
このコーナーはYou Net紙で紹介した記事の一部を掲載しております

家庭のようにほっとできる場・・・(160128掲載)

―羽黒児童クラブ―  
「学童保育」の呼び名で知られ、共働きや母子・父子家庭の小学校の子どもたちが毎日、放課後を過ごす生活の場「放課後児童クラブ」。子どもが安心して過ごせる場として働く女性たちの間で関心が高く、利用希望者は年々増え続けている。犬山市の羽黒児童センターで過ごす子どもたちの様子や、親として心に留めておきたいことなどを吉田美知子センター長に聞いてみた。
放課後児童健全育成事業」とは‥
少子化の進行、共働き家庭の一般化、家庭や地域の子育て機能の低下など児童を取り巻く環境は大きく変化。児童を巡る複雑、多様化する問題に対応するため児童福祉法が平成9年6月に改正。それを受け、保護者が労働等により昼間家庭にいないおおむね10歳未満の児童に対し、適切な遊びや生活の場を与え、健全育成を図ることを目的とする。
「おかえり」。学校から児童クラブに帰ってきた子どもたちに、家庭の代わりとしてのびのびと過ごせる場になるようにと「今日も待っていたよ」という思いを込めて声を掛ける指導員。羽黒児童センターに登録する児童クラブの子どもたちは現在34人。
3時過ぎになると、授業を終えて帰ってきた子どもたちの声でにぎやかになる。センター内に設置された自分のロッカーにランドセルを入れ、それぞれが机に向かい友達と肩を並べてまずは宿題。中には、リコーダーを吹いたり、国語の教科書を音読したりする姿もある。
吉田センター長は「来たら『十分程度は宿題や学習をしようね』って声を掛けます。でも、学校では緊張感を持って過ごす子どもたち。すぐに宿題をしたくないこともあるでしょう」と、子どもたちを温かいまなざしで見守る。家に帰ってからでは時間が取りにくいと、宿題を済ませておいてほしいという親の願いは強いようだが、子どもたちにとって「言いたいことが言える場」「ほっとできる場」であってほしいと無理強いはしない。
●思い思いの遊びを
児童センターにはジャングルジムなどの遊具がある庭と、運動ができる室内スペースがあり、宿題を済ませた子どもたちは思い思いの遊びを開始。ジグソーパズル、卓球、なわとび、ボール遊び、センターで飼っているウサギの世話をする子もいる。その間に、当番の子は指導員と一緒におやつの準備に取り掛かる。犬山市ではおやつは指導員が手配。この日のおやつはみたらし団子とりんご。当番が机をふき終わると、セルフサービスでおやつを皿に取っていく。おやつを食べ終わった後は友達との遊びを再開し、迎えの時間まで過ごす。
●親同士のつながりも
児童センター行事の夏祭りのお手伝いや清掃活動を通して指導員の先生に日ごろの感謝を表し、お楽しみ会などを通して親同士のつながりも大切にする同クラブの父母会(奥村理加会長)。子どもたちがのびのびと明るい表情で過ごすことができるようにと、陰の努力もある。「子どもたちは楽しんで毎日過ごしているようで、安心して預けています」と話す奥村さんは、「子どものことで分からないことなど、気軽に先生に相談することもできます」と、児童クラブの存在に感謝。そして、子どもとは一緒に夕食の買い出しを楽しみ、食事中の会話を大切にしているという。親同士や指導員とのコミュニケーションを大切にすることが、子どもを安心して預け子どもものびのびと児童クラブで過ごすことができる秘けつなのだと感じる。
●迎えの時は子どもの気持ちを包み込むよう・・・
「安全面はもちろん、家庭に代わって子どもたちがほっとできる場所にしたい」と話す吉田センター長。少子化が進み、家に帰っても遊ぶ友達が近くにいなかったり、また自由に安全に遊べる場所が少なくなったりしていることからも「低学年までは子どもが1人で家にいるのはまだ無理。子どもの安全を考えるのは親の役目です。安全で安心な場所として、放課後児童クラブを利用してほしい」と言う。子どもを迎えに来るときには「子どもたちも疲れているという気持ちを受け入れ、包み込んでほしい。お母さんたちも仕事で疲れているとは思いますが…」と、仕事のことをひととき忘れ、子どもの気持ちに寄り添い向き合う時間にしてほしいと願っている。「そんなふうに丁寧に接してもらえば、子どもと離れている2、3時間の時を、取り返すことができます。親子の関係がゆがむことはないでしょう」と、母親たちの心に、ゆとりの大切さと育児のコツをメッセージとして送る。

放課後児童クラブ申し込み受付中

●江南市・犬山市・大口町・扶桑町
各市町で来年度の「放課後児童クラブ」の申し込みが始まっている。利用時間は「勤務時間+通勤にかかる時間」で、申し込みには、勤務先の証明書等が必要になる。詳しくは各課・施設へお問い合わせを・・・。
江南市
◎江南市放課後児童健全育成事業 児童課 54−1111
◎通常開設日時 月〜土曜(日・祝日休み)下校〜18:00(土曜 9:00〜18:00)
◎長期休業中 9:00〜18:00
◎対象学年1〜3年
◎場  所
△交通児童遊園(54-1732) △藤ケ丘児童館(57-1001) △古知野児童館(55-5722) △宮田児童館(57-2855) △草井地区学供(57-7840) △古知野北学供(59-8356) △古知野西学童保育所(56-7171) △古知野南学童保育所(56-6552) △門弟山学童保育所(53-7415) △布袋北学童保育所(56-0280)
◎利用料なし(おやつ持参お茶代・教材費年間 2000円)
◎申し込み 各施設に申込書あり。申込受付期間は終了しているが、随時申し込みも可
●犬山市
◎犬山市児童クラブ福祉課児童担当 61−1800
◎通常開設日時 月〜土曜(日・祝日休み)下校〜19:00(池野は18:00まで)(土曜日 8:00〜18:00)
◎長期休業中 8:00〜19:00
◎対象1〜3年 各施設60人
◎場  所 
△中 央 児 童 館(62-8583) △犬山南児童センター(62-4477) △犬山西児童センター(62-3041) △城東児童センター(62-3554) △楽田児童センター(68-0519) △羽黒児童センター(67-7169) △東児童センター(67-9350) △池野小体育館会議室(67-1033)
◎利用料3500円/月(おやつ代込み・減免制度あり)一時利用は1日400円
◎申し込み 1月中に希望する児童クラブへ申し込む
●大口町
◎大口町放課後児童クラブ 福祉課 94−1222
◎通常開設日時 月〜金曜 (土・日・祝日休み)下校〜18:00
◎長期休業中 8:30〜18:00※夏休みのみの募集あり(有料)
◎対象1〜3年 各施設35人
◎ 場  所
△大口西小クラブハウス(96-1505) △大口西児童センター(96-0481) △大口南児童センター(95-3528) △大口北小クラブハウス(96-0480)
◎利用料1500円/月(おやつ代は別途あり)
◎申し込み 申し込み用紙配布期間は2月2日〜2月12日。受付は2月16日〜2月26日まで。
●扶桑町
◎扶桑町留守家庭児童会生涯学習課 93−5200
◎通常開設日時 月〜金曜(土・日・祝日休み)下校〜17:00(11月から3月は16:30まで)(延長は18:00まで要相談)※延長の場合は親の迎えが必要
◎長期休業中8:30〜17:00※夏休みのみの利用も可
◎対象 1〜4年
◎場  所 △高雄学供(93-4221) △扶 桑 東 学 供(93-3220) △山 名 西 学 供(93-5967) △柏森学供(93-5593) △柏森中央学供(93-4358)
◎利用料なし(保険l料とおやつ代1700円/月)
◎各施設で2月1日〜3月5日まで受け付け申し込み

●「Let’s 子育て」まちの子はみんなわが子

「まちの子はみんなわが子」を合言葉に、子どもたちの成長を地域全体で見守る「地域活動連絡協議会」が昨年5月、大口町で発足した。その名は「げんき!!クラブ」。
「地域活動連絡協議会」とは、平成13年度まで「母親クラブ」と呼ばれていたもので、母親に限らず父親も、そして子どもを持つ親だけではなく地域で子どもの成長を見守ろうと昨年度改称。国や県、町の補助を受ける青少年健全育成事業で、年齢などに関係なく入会できる。

「げんき!!クラブ」は大口南児童センターと大口西児童センターを拠点にした活動で、現在会員は30数名。子どもたちの楽しめる行事を企画、運営している。「ことしはまだまだ手探りの活動」と話す福島郁子副会長は「子どもが楽しいと思ってくれることができたらいいなと思って…」と、サツマイモの苗植えやサツマイモ堀り、おやつ作り、映画会などを企画。さらに、親向けの押し花作りや講演会を企画するなど、地域を越え学区を越え、親同士のつながりを大切にした交流の機会もつくっている。
昨年末に行った創作活動には36人の子どもたちが参加。針金の輪を樹脂の液につけ作品を作る、アメリカンフラワーに挑戦した。「ちょっと羽根を曲げて作るところが難しかった」と話す鈴木悠斗君(大口南小3年)は「お母さんに手伝ってもらいながら作った」と、親子での作業を楽しんだ。同クラブでは「会員同士で意見を交換しながら、ますます楽しい会にしていきたい」と随時会員を募集。現在は2月28日の西児童センターまつりに向けての準備を進めている。
●大口西児童センターまつり
△日時:2月28日(土) 10:30〜14:00
△場所:大口西児童センター 0587−96−0481
△テーマ:「見る、食べる、遊ぶ」屋台やゲーム、パネルシアターなど 子どもが楽しめるお祭り。「げんき!!クラブ」についての問い合わせは、事務局の大口南児童センター(0587−95−3528)へ


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