葬儀の基礎知識 シリーズ05・・・ここが知りたい


お葬式の歴史

日本の葬式は、元来土葬や風葬が多く行われていました。例えば縄文時代のころの死者は住居の近くに埋葬されていました。死霊が抜け出さないように手足を曲げて、縛ってから葬られることが多かったようです。 風葬は、遺体を埋葬せずに風化するまで安置し、その後遺骨を壷などに納めて祀る方法で、かつて沖縄や奄美地方などで行われていました。

火葬の始まり
日本で火葬が始められたのは、仏教が渡来してからのことです。仏教の開祖、お釈迦さまは自分の父を荼毘にふして、つまり火葬し塔を建てて供養したといわれています。お釈迦さま自身の葬儀でも、遺体は荼毘にふされて、その遺骨が分配され各国に塔が建てられています。『続日本紀』によると日本で最初に火葬されたのは道昭という僧侶で、文武4(700)年のこと。遺言によって火葬されたと記録されていますが、現実にはもっと早くから火葬が行われていたようです。死体が恐ろしいといった観念は、火葬にして消滅することによってかなり和らげられます。火葬が定着していったのはそうした側面もありました。しかし、土葬も廃れたわけでなく、日本で火葬が広まった後も広く用いられていました。現在は公衆衛生の観点や埋葬するには土地が必要なことから、ほとんどの遺体は火葬されるようになってきました。





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