生まれ育った犬山で今春、動物病院「リタペットクリニック」を開業した木納幹夫院長(33)。「地域の人に喜んでもらえれば、仕事以外にも地元とつながりをもってやっていきたい」と、地域密着型のクリニックを目指します。「小学生のころ、親に連れて行ってもらった水族館で動物が好きになり、大きくなったら獣医師になりたい」という夢を持ったそうで、滝学園=江南市=の中学高校を経て、岐阜大学農学部獣医学科(現・応用生物学部)へ進学しました。卒業後は豊川市、岩倉市の動物病院で合計9年にわたって、基礎的なことや循環器を主とした専門的な分野について学び経験を重ねました。そして念願だった動物病院を、犬山市保健センター東に3月16日オープンしました。クリニック名の「リタ」とは、漢字で「利他」で自分よりも他人の利益を大事にする献身的な精神のこと。「開業すると同級生から花やダックスフンドのマットなど祝いの品が届いたり、友人の母親が犬を連れて来てくれたり…」地域とのつながりを実感する毎日で「地元の人を大切にするクリニックでありたい」という決意を強くしたと言います。また、4月から愛北エフエム「まちの放送室」(84.2メガヘルツ)の「動物大好き」コーナー(火曜日午後2時10~30分)に出演中。緊張の時間ですが、「いろいろな世界の人と知り合うきっかけにもなり、刺激を受けています」。真新しいクリニックの内部を拝見すると、診察室には顕微鏡とモニター。手術室には手術台を中心に麻酔器や生体モニター、心電図、手術道具の減菌器など。そのほか、レントゲンや血液検査の機器、超音波検査装置(エコー)が備えられていました。「愛犬がごはんを食べなくなった」と来院し診察すると、歯周病だったというケースのように、「近年、動物も人間と同じように中・高齢期の予防医療が大切な時代」と話します。産ぶ声を上げたばかりのクリニック。木納院長は海夫人と一緒に“ペットも人も安らげる病院”に成長させていきたいと考えています。 |