 「新しく建てる家についての打ち合わせで夕方、お客様のお宅にうかがって、気がつくと朝になっていたこともありました」と話す石田智嗣さんは、株式会社ケー・エイチ・ケー＝大口町上小口＝で注文住宅を担当して15年目を迎えました。「お客様の夢や希望を実現するために、お客様といっしょに考え、作りあげていく。そのためには、お客様の要望を私たち作り手が理解し共感すること、そして私たちの提案（設計など）を気に入ってくださり、納得していただくことが大切だと考えます。ですから、お客様との話し合いの時間というのは、私の仕事の中でも特に重要な位置を占めています」。石田さんは一級建築士の資格を持ち、以前は分譲マンション、建売住宅の企画をしていました。そのせいでしょうか、やさしい口調ながら、専門家としての技術的なアドバイスや的確な意見をしっかりと口にします。だからこそ相談しがいがあると、前述のように打ち合わせで一晩、ということも起こるわけです。「自分の家を建てるような感覚になって、つい夢中で話し込んでしまうことも多いですね」。昨年11月、柏森交差点東隣に同社のモデルハウスがオープンしました。昔風の「和」の良い部分を取り入れた、シンプルかつモダンな佇まいの住宅で、石田さんの設計によるもの。土間の玄関から居間、キッチンダイニングへとひと連なりに続く開放的な空間がとても印象的です。家族の繋がりを大切にというコンセプトのもと、家族の共有スペースを考えたとき、ひと昔前の田舎の家をイメージして設計したそうです。また、高齢者を意識して、自然素材にこだわり、どこか懐かしく、そして落ち着きとやすらぎが感じられる造りになっています。
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| 打ち合わせ中の石田さん |
家族全員の要望すべてをかなえた満点の家を建てることは、家族構成やライフスタイル、ロケーションなどといった多種多様な要素や条件が絡んでくるため難しいが、少しでも100点に近い点数の家を、といつも心掛けてきたという石田さん。「単にお客様の意見や要望の調整役で終わらず、これまで培ってきた知識や経験を活かして、さらに踏み込んだ提案をしていきたいと思っています。このモデルハウスには、そんな私からのさまざまな提案やアイデアが詰まっています。リフォームの参考にでもけっこうです。お気軽にお越しください」。自身で選んだというモデルハウスのインテリアの配置を確認しつつ笑顔で、そう呼びかける石田さんでした。 |