長谷川和之さんは、名鉄犬山線「木津用水」駅の目の前にあるウエートトレーニングジム「パワーボム!」=扶桑町高雄=の代表兼トレーナー。はち切れんばかりの太い筋肉に覆われた鍛え抜かれた体とは対照的な、まるで少年のような笑顔が印象的です。 |
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小さいころから運動が得意だった長谷川さんですが、中学3年の時、剣道の東海大会出場を勝ち取った矢先に病気で手術入院してしまいます。どちらかというと体が細かった長谷川さんが、3カ月の入院で体力、筋力ともに落ちてさらに細くなってしまいました。気持ちも落ち込みがちで、高校に進学しても、どこか暗い気分が続いていたと言います。そんな長谷川さんが、当時人気だったプロレス選手へのあこがれからトレーニングを始めたことが、この道に進むきっかけとなりました。「父親に鉄アレイを買ってもらい、腕立て伏せや腹筋なども毎日続けました。トレーニングをしただけ筋肉が付いてくるのがうれしく、それに伴って性格も明るくなりました」。その後、大学、社会人と時を経てもトレーニングを欠かすことはありませんでした。 |
ジムを開いたのは、ただ好きが高じただけでなく、こうした自らの体験を基にウエートトレーニングの魅力を多くの人に伝えていきたいと思ったことからでした。ジムのモットーとして掲げているのが「心・技・体を鍛え、仲間と笑顔と元気を創る」。体を鍛えれば心もまた強くなっていくことを、長谷川さん自身よく分かっているからこその言葉です。現在ジムでは、17歳から70歳代までの老若男女がトレーニングで汗を流しています。中にはベンチプレスの世界大会で入賞するなど、世界級のメンバーも。入会時には、健康維持やダイエット、リハビリ、競技のためなど、必ず各人の目標を書いてもらうという長谷川さんは「みんなの目標をかなえるために精一杯サポートしていくことが、私の仕事」と話します。夕方には、長谷川さんの影響でトレーニングを始めたという奥さんもジムにやって来て、少し男くさいジムに華を添えてくれます。男女を問わず興味のある人は気軽に見学に来てくださいと、まだ見ぬ仲間に長谷川さんは呼び掛けます。 |